背景画像は,鶴崎亜紀子様のコラージュ作品「白鳥の王子: The Wild Swan」です。
ここでは、たくさんのひとたちの思いを乗せて飛ぶ白い翼(航空機)の象徴として。
次の音源は、ドイツ生まれの音声ファイル共有サービス ” SoundCloud(サウンドクラウド) ” に置いています。
このページを離れて同サイトに飛び、私のチャンネルでお聴きいただくこともできます。
(著者: 村山早紀先生 徳間書店 2025.1.31 初刷)
書影:紺色のエプロン様(@konn_irono)
♪♪ 本曲について ♪♪
羽田空港を舞台とした物語の傑作『風の港』の待望の続編、『風の港 再会の空』が上梓されました。
(以下「前作」、「本作」と表記します。)
前作のファンアートとして、「またね」という曲を作りました。
本曲は、それと同様のファンアートです。
コンコン…
4分音符が記憶の扉をノックするかのように始まります。
そのイントロは、「またね」のアウトロをベースにしており、それをまたアウトロに用いるというループ的な構成としました。
「またね」は、前作の「第ニ話 それぞれの空」から『エピローグ 空港にて』までに登場する〈 眞優梨(まゆり)〉さんと〈 恵(めぐみ)〉さんにフォーカスして、二人がツインボーカルで歌うというスタイルでした。
一方、本曲は、特定の登場人物を取り上げるのではなく、最終話までの5つの物語に通底するものが、<また会いたいという強い想い>であろうと括って、これをテーマとしました。
もっとも、出発アラームが終わり、駆けるようなリズムに代わるところの背景には、最終話「夢路より」に登場する猫又になりかけの白猫さんが、喜々としてターミナル内を走り抜ける光景を見ています。
白猫さんは、宮崎から到着した司を見つけるや、つい童心に帰ったかのように夢中で、「時の飛び石」を蹴って進むのです。
その雄姿は、CDカバー内側に置きました。
あとがきによると、前作及び本作の物語の季節は、それぞれ春の1日及び四季折々ということです。
そこで本曲の歌詞には、ストレートに四季を盛り込みました。
その冒頭は、時を経てた過去と今が交わる様を、それぞれの時間軸で見るというちょっと不思議な構成です。
♪♪ タイトル「まわり道」について ♪♪
本作のテーマは、<思いは時を経て辿り着く>という趣旨でもあろうと思い、「まわり道」としました。
偶然にも徳間書店様のYouTubeチャンネルの告知動画に、「ときに寄り道も必要。」というテキストがあったのを見つけ、解釈の方向性は間違っていなかったと安心しました。
♪♪ CDカバーのデザインについて ♪♪
タイトル面は、大切なお返しのプレゼントを用意して司を待っていた白猫さんが、遠くに司を見つけたまさにその瞬間という図です。
そして、クレジット面は、羽田空港周辺の航空写真をもとに、AないしD滑走路、第1ないし3ターミナル、管制塔の位置をできるだけ正確にトレースして配置しました。
(CDは非売品です。)
✈♪ 最後に ✈♪
司と同様、地方在住の私にとって、羽田空港はやはり特別な場所です。
願わくば、『風の港』というこの上なくリリカルなタイトルを冠した物語が、脈々と続いていきますように。
Piano and Arranged: REN (Anddy Mule)
Vocal: Synthesizer V AI Mai
Music composed and Visual produce: fillin
Bass: Tobin Frank (Sampling from "Band-in-a-Box" )
A.Guitar: Jason Roller (Sampling from "Band-in-a-Box" )
E.Guitar: Brent Mason (Sampling from "Band-in-a-Box" )
羽田空港 T1・T2出発アラーム(日本語): 日本空港ビルデング株式会社及び東京国際空港ターミナル株式会社
https://tokyo-haneda.com/enjoy/index.html
まわり道を抜けると そこは
とても懐かしい 過ぎし日
まがり角を過ぎると そこは
きみが歩いてく 今日の日
あの春の日
あの夏の日
秋の日
冬の日
あなたにまた会いたい
雨の日
晴の日
[ 羽田空港 T1・T2出発アラーム(日本語)]
羽田空港よりお知らせいたします。
お客様の御登録されました飛行機は出発時刻が近づいて参りました。
搭乗口へお急ぎください。
タイトル面
クレジット面
内側
羽田空港の標点( 飛行場の地理的中心 北緯35度33分12秒 東経139度46分52秒 )